『10DANCE』の世界は現実にある?男性同士で社交ダンスを踊るケースについて
『10DANCE』を観て、「あの世界はどこまで現実なのか?」と感じた人は少なくないと思います。特に気になるのが、男性同士がああした空間で踊ることが、現実でもあるのかどうか、という点ではないでしょうか。
結論から言えば、珍しいけれど、決して架空の話ではありません。
社交ダンスは本来、競技・芸術・社交の要素が混ざり合った文化です。競技の場では男女ペアが基本とされてきましたが、それはあくまで「長く続いてきた形式」に過ぎません。練習やレッスン、デモンストレーションの場では、性別に関係なく組むことは昔から行われてきました。
特に海外では、男性同士・女性同士で踊ること自体が特別視されにくい環境もあります。パートナー不足の問題、技術向上のための合理性、表現としての自由。そうした理由から、同性ペアで踊ることは「あり得る選択肢」の一つとして受け止められています。
一方、日本ではどうかというと、確かにまだ少数派です。社交ダンス自体がやや年齢層高めの趣味として認識されてきた背景もあり、固定観念が残っているのは事実でしょう。そのため、男性同士で踊っていると目を引く場面はあります。
ただし、それは「おかしいから」ではなく、「見慣れていないから」です。現実に、ダンス教室やイベント、競技の裏側では同性ペアが存在し、技術的にも表現的にも高く評価されるケースもあります。
『10DANCE』が描いているのは、突飛な空想ではなく、現実に存在する文化を、物語として際立たせたもの だと捉えると、かなり腑に落ちるはずです。
珍しい。でも、ないわけではない。 その距離感こそが、あの作品のリアリティなのだと思います。